日本には、挑戦者が足りない。

起ちあがれニッポン DREAMGATE スタートアッププロジェクト

Mission

日本の産業構造を改革するために、平沼元経済産業大臣が掲げた通称平沼プランの中の大きな柱が、開業創業倍増プログラムでした。経済産業省は、2003年これを具体化するために本格的なプロモーションを開始することを決定。30万人の起業家予備群を生み出すことをミッションとして与えられました。

Concept Making

先進国の中にあって、開業率が3%程度で他国と圧倒的に差をつけられている状態の日本に、「起業文化」を浸透させていくにはどうしたらいいか。子供の頃から、いい学校に行って、いい会社に入ることが一番だという考え方が沁みついてしまっている日本人の目を覚ますためには、どうしたらいいか。それが大きな課題でした。

経済産業省としてはもちろん起業家を増やすことで国の経済を発展させたいわけですが、一人一人の個人にとっては、まずは自分の人生が大事。ですから、一人一人に「起業するという選択肢がある」ことに気づいてもらうことが重要だと考え、強い刺激を与えていこうと考えました。

当初はプロジェクト名もない状態でのスタートでしたので、まずネーミングを検討。ショルダーと合わせ、起ちあがれニッポン DREAMGATE プロジェクトと名付けました。

勇気をもって挑戦してみることで、夢の扉は開かれる、ということです。

Communication Planning

ネーミングと同時に、社会へのインパクト、話題性、刺激性を考慮し、「日本には、挑戦者が足りない。」というプロモーションの核となるコピーを開発し、メインキャラクターにボブサップ選手を起用しました。当時の格闘界の中で、次々と常識を破っていく様と、ボブサップ選手自身のサクセスストーリーが挑戦者として今回のコンセプトにマッチしたからです。

メディアとしては、メールマガジンを核に、新聞広告や雑誌・交通広告を展開し、少しずつ認知があがりかけたところで、戦略的PRとして、ボブサップ選手が霞ヶ関の経済産業省へ大臣の表敬訪問するという企画を実行し、かつて経済産業省にこれだけのマスコミが集まったことはないと言われたほどマスコミを集め、テレビ各社の報道で一気に認知度を上げることが出来ました。

Creative Direction

挑戦心と熱い情熱を全体を通して重視し、同時に国のプロジェクトでありながらも、固い顔つきにならずに、自分に対して呼びかけているのだと感じてもらえるような作り方を心掛けました。

ボブサップ選手の経済産業大臣への表敬訪問イベント。